Web制作コラム

PageSpeed Insightsの見方と、表示速度が大事な理由|点数より何を見るか

やり方・手順

PageSpeed Insights の点数は、測るたびに変わり、モバイルでは低く出がちです。表示速度がなぜ大事なのか、画面のどこを見て、どの改善提案から手を付けるかをまとめました。

「PageSpeed Insights で測ったらモバイルが30点台だった。サイトを作り直したほうがいいですか?」という相談を、保守のクライアントからときどき受けます。たいていの場合、作り直すほどの話ではありません。

PageSpeed Insights(PSI)は、Google が無料で提供している、ページの表示速度を測るツールです。URL を入れるだけで点数と改善の提案が出るので、気軽に使われています。

ただ、点数だけを見ていると判断を誤りやすいんです。測るたびに点数が変わる、パソコンでは高いのにモバイルでは低い、といったことが普通に起きます。ここでは、表示速度がなぜ大事なのかを整理したうえで、PSI の画面のどこを見ればよいかを、クライアントに説明するときの順番でまとめます。

表示速度はなぜ大事なのか

遅いページは、読まれる前に閉じられます。検索や広告から来た人は、戻るボタンを押せばすぐにほかの候補を開けます。白い画面のまま待たされると、内容を見る前に戻ってしまう人が増えるんです。

会社のサイトなら、問い合わせフォームまでたどり着く人が減り、そのまま問い合わせの数に響きます。表示速度は、まず読者のための問題だと私は考えています。

「表示が1秒遅れると離脱率が何%上がる」といった数字を見かけることがあります。ただ、こうした数字は業種やページの種類、調査の条件によって大きく変わります。他社の調査の数字をそのまま自社に当てはめるより、自社のアクセス解析で、遅いページの離脱が多いかを見るほうが確かです。

検索順位との関係

Google は、Core Web Vitals を含むページの使い心地(ページエクスペリエンス)を、順位を決める要素の1つとして使っています。ただし Google 自身が、検索した内容との関連性や内容の質のほうが優先されると説明しています。ここはよく誤解されるところです。

つまり、速くしただけで順位が大きく上がることは期待しにくく、効いてくるのは、内容の関連性が同じくらいのページどうしで比べられる場面です。順位のためというより、来た人に読んでもらうために速くする。クライアントにもそう説明しています。

PSI の画面は2つに分かれている

PSI で URL を測ると、結果は上下2つに分かれて表示されます。上は「実際のユーザーの環境で評価する」、下は「パフォーマンスの問題を診断する」です(画面の表記は変わることがあります)。上がフィールドデータ、下がラボデータと呼ばれるもので、実は出どころがまったく違います。

フィールドデータ(上)ラボデータ(下)
データの出どころChrome の実際の利用者から集めた記録(CrUX)その場で Lighthouse がページを1回読み込んで測った結果
期間直近28日間の集計測ったその1回
主な指標LCP・INP・CLS(ほかに FCP・TTFB)0〜100の点数、LCP・CLS・TBT など
操作への反応INP が出る操作をしないので INP は出ない。代わりに TBT を見る
検索との関係Core Web Vitals の評価はこちらがもと直接は関係しない
向いている使い方いまの実際の状態を知る原因を探す。直した効果をその場で確かめる

※ 横にスクロールできます

アクセスの少ないページでは、フィールドデータが「データが不足しています」となって出ないことがあります。その場合は、サイト全体(オリジン)の集計が代わりに出ることがあります。Google Search Console の「ウェブに関する主な指標」のレポートでも、似たページのグループごとに状態を確認できます。

フィールドデータは28日間の集計なので、直した結果が反映されるまでには時間がかかります。直した直後に効果を確かめるのはラボデータ、定着したかを確かめるのはフィールドデータ。案件ではこう使い分けています。

点数は毎回ぶれる

ラボデータの点数は、同じページを続けて測っても、数点から十数点変わることがあります。回線の混み具合、サーバーの応答の速さ、広告や外部タグがそのとき読み込む中身などが、毎回少しずつ違うためです。「昨日より下がった」と連絡をいただくこともありますが、この揺れの範囲であることが多いです。

  • 1回の点数で良し悪しを決めない。何回か測って傾向を見る
  • 直す前と後は、同じ条件(同じ時間帯、同じ端末の種類)で比べる
  • 点数は複数の指標を重み付けして合成したもの。点数より、どの指標が悪いかを見る

モバイルの点数が低く出る理由

PSI のモバイルのラボデータは、性能が高くないスマートフォンと遅めの回線を想定して、処理の速さや通信を意図的に絞った条件で測っています。手元の新しいスマートフォンで速く感じても、点数は低く出ます。パソコンとモバイルで点数に差があるのは、異常ではないんです。

とはいえ、訪問者の多くがスマートフォンから来ているサイトでは、モバイルの結果のほうが実態に近いこともあります。フィールドデータもモバイルとパソコンで分かれているので、自社の訪問者に多い端末のほうを基準に見るのがおすすめです。

どの改善提案から手を付けるか

診断の欄には、たくさんの項目が並びます。全部を片付ける必要はありません。私は次の順で絞り込んでいます。

  1. フィールドデータで、LCP・INP・CLS のどれが「良好」でないかを見る
  2. ラボデータで、その指標に関係する項目だけに絞る(指標ごとに関連する項目を絞り込む切り替えがあります)
  3. 推定される削減量の大きいものから手を付ける。ただし削減量はあくまで見積もり
悪い指標原因として多いもの主な対処
LCP主役の画像が大きい、遅延読み込みにしている、CSS の背景画像にしている画像を縮小する、lazy を外す、fetchpriority を付ける、img で HTML に書く
INP・TBT外部タグやプラグインの JavaScript が多い使っていないタグを外す、必要なページだけで・あとから読み込む
CLS画像に width と height が無い、後から差し込まれる広告やバナーwidth と height を書く、差し込む場所の高さを先に確保する

※ 横にスクロールできます

それぞれの書き方は、画像の HTML の記事と、読み込み方の記事に分けてまとめています。

点数を100にすることを目標にしないでください。計測やチャットのタグを全部外せば点数は上がりますが、必要な機能まで無くなります。必要なものは残し、読み込み方を工夫するのが現実的です。

WordPress のサイトなら

WordPress の場合、遅さの原因は画像、プラグイン、キャッシュ、テーマのどれかであることがほとんどです。引き継いだサイトを見ても、だいたいこの4つのどれかに行き着きます。効く順に何をするかは、別の記事にまとめました。

まとめ

  1. 表示速度は、まず読者が読む前に帰らないために大事。順位への効き方は限定的
  2. 上のフィールドデータが実際の状態、下のラボデータは原因探しの道具
  3. 点数は毎回ぶれる。1回で判断しない
  4. モバイルは絞った条件で測るので低く出る。自社の訪問者に多い端末を基準にする
  5. 悪い指標を決めてから、それに関係する提案だけに手を付ける

測ったうえで直します

ワプラボでは、必要な部分だけを読み込むオリジナルテーマとして WordPress を構築しています。いまのサイトの PSI の結果を見て、どこが原因かを調べてほしい、というご相談にも対応しています。

「やり方・手順」のコラム

この記事と同じカテゴリの記事です。

一覧に戻る

SERVICES

WordPressとECサイトの制作、
まとめてご相談いただけます

WordPress

WordPress制作・構築代行

デザインデータやコーディング済みHTMLを、オリジナルテーマとして構築します。プラグイン開発も対応。

構築基本費用 50,000円

詳しく見る
コーディング

コーディング代行

デザインデータをHTML/CSSに起こします。WordPress化まで通しでも、コーディングだけでも承ります。

1ページ 15,000円〜

詳しく見る
React

Reactコーディング代行

デザインデータをReactのコンポーネントとして実装します。既存アプリへの画面追加・UI改修だけでも承ります。

1ページ 18,000円〜

詳しく見る
Next.js

Next.js制作・コーディング代行

検索エンジンに読まれるHTMLを返せるNext.jsで構築します。静的書き出しでレンタルサーバーでも公開できます。

1ページ 18,000円〜

詳しく見る
EC / WordPress

WelcartでのECサイト構築

WordPress専用のネットショップ構築プラグイン。機能面まで踏み込んだカスタマイズができます。

デザイン制作+構築 一式 120万円〜

詳しく見る
EC / EC-CUBE

EC-CUBEでのECサイト構築

国産オープンソースのECパッケージ。決済・受注・在庫まわりを業務に合わせて作り込めます。

デザイン制作+構築 一式 120万円〜

詳しく見る
EC / ASPカート

ECサイト制作代行

Shopify・MakeShop・カラーミーなどのカートに、オリジナルデザインを組み込みます。

構築基本費用 100,000円

詳しく見る

制作のご相談も承っています

デザインデータと画面数をお知らせいただければ、お見積りと納期をご提示します。

直近2週間の受付状況制作のリソース

10/26(月)〜10/30(金)残りわずか
11/2(月)〜11/6(金)余裕があります
Chatworkで相談する