Web制作コラム

サーバーとドメインの権限をどう渡すか|アカウント共有の落とし穴

発注・実務

制作会社にログイン情報を渡すとき、何を渡して何を渡さないか。安全な渡し方と、名義の考え方を説明します。

サイトを作るには、サーバーとドメインへのアクセスが必要です。ただし「管理画面のID とパスワードをメールで送る」のは、いくつもの意味で危険です。

名義は自社にしておく

まず大前提として、ドメインとサーバーの契約は自社名義にしてください。

制作会社の名義で契約されていると、次のことが起きます。

  • その会社と連絡が取れなくなると、サイトを動かせない
  • 別の会社に移そうとしても、権限の移管に協力が必要になる
  • 料金の実費が見えない
  • 契約が切れると、ある日サイトが消える

特にドメインは、失うと同じものを取り戻せない可能性があります。第三者に取得されたら、それで終わりです。取得の代行を頼むのは構いませんが、名義だけは自社にしてください。

すでに制作会社の名義になっている場合は、移管の手続きを依頼してください。ドメインには「認証コード」を使った移管の仕組みがあり、正当な手順で移せます。

渡す権限を分ける

契約アカウントそのものを共有すると、支払い情報の変更や、契約の解約までできる状態になります。多くのサービスには、権限を分けて渡す仕組みがあります。

渡すもの使う場面注意
FTP / SFTP アカウントファイルの設置ディレクトリを限定できる
WordPress の管理者アカウントサイトの構築作業者ごとに別アカウントを作る
サーバーのサブアカウント設定の変更契約情報は見えない
DNSの編集権限ドメインの向け先変更一時的に渡し、終わったら戻す

※ 横にスクロールできます

WordPress のアカウントは、制作会社用に1つ作ってください。自分のアカウントを共有すると、誰が何をしたのか分からなくなります。

渡し方

IDとパスワードを1通のメールにまとめて送るのは避けてください。メールは経路上に残り、転送や誤送信の可能性もあります。

  • パスワード管理ツールの共有機能を使う(最も安全)
  • 有効期限つきのメモサービスを使う(一度開くと消えるもの)
  • IDはメール、パスワードは別の手段(チャット・電話)で分ける

最低でも3つ目はやってください。同じ経路にまとめて流さないだけで、リスクはかなり下がります。

作業が終わったら

納品後、そのままになっているアカウントが残ります。

  1. 保守契約がないなら、制作会社用のアカウントを削除する
  2. 共有していたパスワードを変更する
  3. FTPアカウントを止める
  4. 二要素認証を有効にする

悪意の話ではなく、管理されていないアカウントが増えること自体がリスクです。制作会社側でも、不要な権限は持ちたくないのが普通です。

既存サイトがある場合

稼働中のサイトを作り直す場合、本番環境をいきなり触るのは避けます。テスト環境で作り、確認が終わってから切り替えるのが基本です。

このとき、本番へのアクセス権は切り替えの直前まで渡さなくて構いません。まずはテスト用のサーバーだけで進められます。

ワプラボの場合

当社では、ドメインとサーバーはお客様名義での契約をおすすめしています。取得や初期設定の代行は承りますが、名義と支払いはお客様のままにします。

作業用のアカウントは当社専用のものを作っていただき、保守契約がない場合は納品後に削除していただくようご案内しています。パスワードの受け渡しは、メール1通にまとめない形でお願いしています。

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