Web制作コラム
HTMLの歴史|バージョンの移り変わりと、いま何を基準に書くのか
HTML5 のあと、HTMLにバージョン番号が振られなくなったことをご存じでしょうか。仕様の変遷と、いま何を見て書けばよいのかを整理します。

HTML は 1990年代のはじめ、ティム・バーナーズ=リーが文書を相互に参照するための仕組みとして考案しました。以来30年以上、少しずつ形を変えながら使われ続けています。
バージョンの移り変わり
- HTML 2.0(1995年)… 最初に標準として文書化されたもの
- HTML 3.2(1997年)… W3C の勧告。表やフォントの指定が入った
- HTML 4.01(1999年)… 見た目は CSS へ、という分業が明確になった
- XHTML 1.0(2000年)… XML の書き方に厳しくそろえたもの
- HTML5(2014年に W3C 勧告)… 動画・音声・意味を持つタグが加わった
XHTML は「閉じタグを省略しない」「属性値は必ず引用符で囲む」など、書き方を厳格にする方向でした。いま「タグはきちんと閉じる」と言われるのは、この時期の名残でもあります。
HTML5 のあと、番号が消えた
HTML5 の次は HTML6 …とはなりませんでした。2019年に W3C と WHATWG が合意し、WHATWG が管理する「HTML Living Standard」が唯一の標準ということになりました。
Living Standard は「生きている仕様」という意味で、版を切らずに随時更新されます。そのため、いまのHTMLに「バージョン」という考え方はありません。
いま何を見て書くか迷ったら、MDN(developer.mozilla.org)を基準にするのが現実的です。仕様そのものより読みやすく、ブラウザの対応状況も併記されています。
いま書くときの前提
- DOCTYPE は `<!DOCTYPE html>` の1行だけ
- 文字コードは UTF-8。`<meta charset="utf-8">` を head の先頭近くに置く
- 見た目は CSS で。HTML には意味だけを持たせる
- `<font>` や `<center>`、`align` 属性など、見た目のための古い記述は使わない
- スマートフォン向けに `<meta name="viewport" content="width=device-width,initial-scale=1">` を入れる
古いサイトを引き継ぐとき
10年以上前に作られたサイトの改修では、XHTML の書き方やテーブルレイアウトが残っていることがあります。当社では、こうした場合に全面的な作り直しを先に提案することはしていません。
触る範囲だけを現在の書き方に寄せ、既存の部分は動いている形を尊重します。全部を一度に書き替えると、思わぬところが崩れるうえ、費用も期間も膨らむためです。
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